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【2021/3/26発行】
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キューブメルマガ/第98号
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■目次■
1. 今月のコラム
2. 勉強会のご案内
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1. 今月のコラム
「精神障がい者の業務マネジメントのポイント」
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精神障がい者の就職件数は毎年増加していますが、その一方で他の障がいと比べて
1年以内に離職してしまう割合も高いことが言われ、雇用管理をどのように行って
よいか苦慮している人事担当者も多くいらっしゃると思います。
離職の要因は様々ですが、心身の不調による理由以外に、業務に適応できず離職する
ケースも多く聞かれます。
今回はそうしたリスクの軽減に繋がる精神障がい者の業務マネジメントで心がけたい
ポイントについて考えていきたいと思います。
①業務指示は正しく理解できているかどうかを確認する
精神障がい者を雇用している現場では、蓋を開けてみると指示通りのアウトプット
になっていなかったり、手順が抜け落ちていたといったケースをよく耳にします。
その時の体調の影響が及ぼしている場合もありますが、こうしたことが断続的に生
じている場合は、精神障がいの特性により、口頭による指示内容のイメージづくり
がうまくできていなかったり、指示内容の誤解や一部を聞き落としてしまっている
といったことが要因となっていることもよくあります。
新たな業務を任せる際は、一般的には口頭で伝えるような指示内容においても、
一度手順を具体的に示し、実際にその場でやってもらい、実際に指示通り遂行でき
るかをチェックしていくと結果的に初歩的なミスの予防となり、双方の負担が軽減
されていきます。そこまで手間がかけられない場合は、手順やポイントを復唱して
もらったり、本人が書いた業務手順のメモをチェックするなど、正しく業務内容を
理解しているかを確認していくことで理解の齟齬の溝を埋めていくことができます。
また、一般的な業務マニュアルを使用する際は、当事者目線で見ると分かりにくい
ケースもあるため、正しい手順を伝えながら本人にとってわかりやすいマニュアル
に手直ししてもらうということも有効です。
②業務の進捗は定期的に共有し、躓きがないかを確認していく
障がいの有無に関わらず、部下に対して「何かあればいつでも相談してください」
といった声かけをしているケースは多いと思いますが、精神障がい者の場合、
「どんな風に相談したらよいだろうか」「どんな風に聞いたらよいのだろうか」
「こんな初歩的なことを聞いてしまったら仕事ができない人間だと思われてしまう
のではないか」など、ちょっとしたことを色々と気にしてしまうという声も多く聞
かれます。
実際に困ったり気になっていることがあっても相談に踏み込むまでに逡巡してしまい、
次第に不安や悩みを抱え込んで不調を来してしまったというケースもよく耳にします。
困ったことがあれば必要に応じて応対するスタンスは勿論大切ですが、精神障がい者
は私たちが想定しないところで躓いていることも多いことから、1~2週間に1度は短
時間でもよいので何らかの面談の機会を持ち、雑談を交えながら業務の進捗の共有
とともに何か気になっていることを丁寧にヒアリングし、助言を行うことで、本人
も安心して仕事に臨めるようになるのではないかと思います(特に業務内容や職場
環境に変化があった際は必ず行いたいところです)。もし本人から困りごとについ
て語られたときは、「よく勇気をもって相談してくれたね」と相談行動に対するポジテ
ィブフィードバックをしていくと、本人の相談力の向上につながり、課題が生じて
も早期に介入・解決がはかられていくと思います。
③業務上のミスがあった際はソリューションフォーカス(解決志向)の対応で
業務上のミスが報告された際、「なぜそうなったの?」と原因を確認することが多
いと思いますが、精神障がい者の中にはちょっとしたミスでも必要以上に落ち込ん
でしまい、長く引きずってしまう人もいるため、まずはその報告をした行動をねぎ
らうメッセージを伝えていく配慮ができるとよいでしょう。
ミスの要因については具体的に共有し、再発を防ぐためにどうしたらよいかという
ソリューション・フォーカス(解決志向)のスタンスで具体的対策を共有し、今後
の改善に繋げていくことに気持ちを切り替えていくよう伝えていくことができると、
落ち込みから改善に向けたモチベーションにつなげることができるのでないかと思
います。
以上、今回は精神障がい者の業務マネジメントのポイントについて述べてきましたが、
上記のような対応をしても業務遂行に課題が生じる場合、障がい特性に伴う適性に
よりストレッチが難しい状況が生じていることも想定されます。
その場合は、適材適所の観点でより本人の得意なことや安定して仕事ができる業務
に切り替えるなど本人の能力が発揮できる仕事を通じて自己効力感を育て、余力が
できたら新たな業務にチャレンジする機会を提供する形をとっていくとよいのでは
ないかと思います。
精神障がい者の中には私たちがそれ程気にならない環境の変化でもストレスに感じ
やすかったり、常に緊張や不安を感じながら仕事をこなしている方も多いため、
ちょっとした心配りの有無が就労定着の鍵となってきます。今回お伝えした関わり
は、知識として理解されている方も多くいらっしゃると思いますが、実際に実践で
きているかについて尋ねるとやれてないことが多いという声も聞かれます。
労力のかかることも多くありますが、急がば回れの視点で関わり方の工夫をしてい
ただくことで、持続的な就業と成長が望めるのではないかと思います。
(エグゼクティブコラボレーター 中田 貴晃)
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2. 勉強会のご案内
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【テーマ】
発達障がい者の定着に向けたマネジメントのコツ~障がい理解を踏まえた合理的配慮のポイント~
【概 要】
発達障がい者を雇用している現場では、仕事がなかなか覚えられなかったり、同じミスを繰り返す
などの様々な課題が見られる他、ネガティブな要因で離職に至るケースも多く見られます。
こうした課題の背景には、それぞれの障がい特性が影響しており、その特性を理解し、日々の業務指示や
フォローの場面で機転を利かせた関わりをすることで、本人の本来の能力が発揮される可能性もあります。
今回のセミナーでは、発達障がいなどの特性について理解を深めます。
また、普段の業務で起こりやすい課題について取り上げ、有効なアプローチについて検討するとともに、
参加者の皆様が現場で直面している課題についても解決策を一緒に考えていきたいと思います。
【開催日時】2021年5月14日(金)15:30~17:00 (受付開始15:20)
【開催方法】Zoom
【定員】5名
【参加費】無料
【参加申込期限】2021年5月13日(木)17:30
【参加にあたってのお願い】
・本オンラインセミナーでは、Zoomを使用します。
・少人数セミナーとなっており、意見交換なども行いますので、
企業名および日頃の業務でお困りのことについての共有をお願いします。
・ログイン時には、氏名が分かる表記をお願いします。
・弊社内の教育目的で研修は録画させて頂きます。(弊社外に開示することは御座いません)
参加を希望される方は、info@cubeintegration.comに下記項目と併せてご連絡ください。
・御社名
・お名前
・所属部署/役職
・ご連絡先(メールアドレス)
・セミナー名 または希望相談枠
ご参加お待ちしております。
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