メルマガバックナンバー【Vol.91】(2020年6月26日発行)

 

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【2020/6/26発行】

 

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         キューブメルマガ/第91号

 

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新型コロナウイルスでメンタルヘルス不調は本当に増えるのか?

送信元:キューブ・インテグレーション株式会社

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■目次■

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  1.【CUBE NEWS】

  2. 今月のコラム

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1.【CUBE NEWS】

当社笠作鮎美が放送大学(ラジオ)「産業・組織心理学」にゲスト出演いたしました

 

放送日時:6月13日20:15~21:00 

放送大学(ラジオ)産業・組織心理学  第11回「職場のメンタルヘルス対策」

講師:九州大学 池田浩 助教  ゲスト:笠作鮎美

 

「職場のメンタルヘルスの実態」と「メンタルヘルス対策(1次予防、2次予防、3次予防)」

について、実際に企業の人事担当者と協働している実践家の立場からコメントしていました。

 

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2. 今月のコラム

「新型コロナウイルスでメンタルヘルス不調は本当に増えるのか?」

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COVID-19(以下、新型コロナウイルスと呼称)の影響でメンタルヘルス不調者が増える

のではないかという声が様々なところで聞かれるようになりました。あるオンラインカウ

ンセリング会社からは『相談件数が前月比20-30%増で増えている』、あるEAP会社から

は『電話カウンセリングで新型コロナウイルス関連の相談が20%を占めた』といったプレ

スリリースが出されていました。

 

一方で、新型コロナウイルスの影響による社内からの相談が増えたかというと、現状あま

りそういったケースは耳にしていないのではないでしょうか。

 

報道では盛んにメンタルヘルス不調者が増えると言われているものの、現実ではほとんど

そういった声が聞こえてこない。本当に新型コロナウイルスの影響でメンタルヘルス不調

者は増えるのでしょうか?

 

今回はこの疑問について考えていきたいと思います。

 

まず、新型コロナウイルスの影響が出る以前からメンタルヘルス不調だった方々には今回

どういった影響が出ているのでしょうか。

結論から記すと、これまでメンタルヘルス不調を訴え、弊社で面談を継続しているほとん

どの人には、症状の変化は見られませんでした。それどころか「症状が改善した」人たち

も多かったのです。

 

これは東日本大震災の直後に多くの人の症状が悪化した経過と比較すると、明らかに異な

った状況と言えます。

 

なぜこのような違いが生まれたのでしょうか。

 

東日本大震災でメンタルヘルス不調者の症状が悪化したのは、テレビから繰り返し流れて

くる津波被害のショッキングな映像や、その後も繰り返し起きる地震によって「自分も被

害を受けるのではないか」という不安や恐怖が大きくなったことが理由でした。

 

一方、今回の感染症では(ウイルスは目に見えないため)テレビから流れてくるのは外出

自粛によって人がいなくなった繁華街やビジネス街の映像であり、実際に新型コロナウイ

ルスに罹患し苦しむ患者さんはほとんど映像として報道されませんでした。このことから

「自分が罹患して被害を受けるのではないか」と直接的に不安や恐怖として感じることが

少なかったのでないかと考えられます。

 

また、既にメンタルヘルス不調を訴えていた社員というのは、これまでの一般的な環境に

対して上手く適応できずストレスを感じていた方が大半でした。これまでの一般的な環境

とは、満員電車に揺られて通勤し、定時までに仕事の準備をし、周囲と雑談をし、都度発

生する来客や電話に対応し、終業後には上司と飲み会に参加する、といったような環境の

ことを指します。

 

しかし、今回の新型コロナウイルスの影響により、これまでの一般的な環境はまったく“一

般的”ではなくなってしまいました。つまり、在宅勤務で通勤がなくなり、通勤時間がなく

なったことで時間的ゆとりが生まれ、周囲とは業務上のコミュニケーションだけで済み、

来客や電話へ都度対応する必要がなくなり、終業後に上司から飲み会に誘われることもな

くなったのです。

 

この大きな環境の変化によって、メンタルヘルス不調者の多くがそれまであったストレス

から解放されたのです。もちろん環境の変化によるネガティブな面もあったとは思います

が、それよりも彼らにとってはポジティブな面の方が大きく、結果的に症状が改善してい

るケースもあったというわけです。

 

では、新型コロナウイルスの影響でメンタルヘルス不調者が増えるというのは幻想なので

しょうか?

 

この点に関して、現時点ではまだはっきりとした結論は出せませんが、おそらくそう簡単

な話ではないのだと思います。

 

これまで一般的だった環境が過去のものとなり、これからは新しい環境が“一般的”な環境に

なっていくとすると、今度は「今までの環境には問題なく適応できていたが、新しい“一般

的”な環境には大きなストレスを感じる」人たちが新たに出てくることが予想されます。

 

新型コロナウイルスの影響によって発生するメンタルヘルス不調者というのは、これまでの

メンタルヘルス不調者とは異なった属性(例えば、直接の対人コミュニケーションは得意だ

が、オンラインでの会話が苦手など)となる可能性があります。

 

人間が新しい環境に適応するまでには平均三か月~半年程度の時間がかかると言われている

ことから、新たなメンタルヘルス不調者が顕在化してくるのも、あと数か月~半年以降なの

ではないかと想定されます。

 

つまり、緊急事態宣言が解除され、徐々に通常業務に戻りつつある今、「思ったよりも不調

を訴えてくる人は多くないな」と油断することはできないということなのです。

 

まだ不調の訴えが顕在化していない今から、新しい不調者を早期に発見し、適切にサポートし

ていく仕組みを考えていくことが重要と言えるでしょう。

 

 

(シニアコラボレーター 島倉 大)

 

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