メルマガバックナンバー【Vol.87】(2020年3月26日発行)

 

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【2020/3/26発行】

 

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         キューブメルマガ/第87号

 

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今月のコラム

 

メンタル不調者にセカンドキャリアを勧めるときに心掛けたいこと

~復職を希望する社員の事例~

 

送信元:キューブ・インテグレーション株式会社

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高齢化社会となり、先月には“70歳までの就業機会確保を企業の努力義務とする”と

いう改正法案が提出されるなど、セカンドキャリア支援は企業にとって大きな課題

となってきています。

一方で、セカンドキャリアは個人の人生に関わる大きな転機であり、長年築き上げ

てきた土俵から離れ、新たな道を選択することは決して簡単な選択ではありません。

ましてやそこにメンタルヘルスの問題が絡んでくるとなれば尚更です。

今回は、トラブルに繋がってしまった事例をもとに、メンタル不調者にセカンドキャ

リアを勧める際に心掛けておきたいポイントについてご紹介します。

 

(事例)

新卒で入社し、今年で55歳になるAさんは3回目の休職中です。初めて休職したの

は45歳の時。課長職に昇格してから1年後のこと。色々なストレスが重なり、うつ

病と診断されました。3カ月の休職を経て復職しますが、48歳の時に2回目の休職。

そして53歳の時に3回目の休職に。“次は無い”覚悟でこの半年間リワークに通い、先

日復職可の診断書とともに、復職の意思を会社に伝えたところです。

 

“復職可の診断書”を受け取った人事担当のOさんは悩みました。Aさんのポジション

にはすでに別の人が就いているし、何よりまた体調を崩すようなことになってしまう

ことを心配したからです。悩んだ末、OさんはAさんにセカンドキャリアを勧めてみ

ることにしました。

すると、想像していなかった提案にAさんは動揺し、怒り出してしまいます。「セカ

ンドキャリア?定年まで勤めようと復職目指して頑張ってきたのに!あんまりだ!辞

めない?」。態度を頑なにしたAさんは、その後、話し合いに応じようとはしてくれま

せん・・・。

 

体調を気遣いながら提案したOさんでしたが、何がいけなかったのでしょうか。冒頭

で触れたように、セカンドキャリアの決断は容易なものではありません。想定してい

ない中で突然切り出されて、その場で答えを出せるものではありません。

 

そのため心掛けておきたいのは、「時間的余裕」をもった「情報提供」です。

 

「時間的余裕」とは、今後の選択肢の一つとしてセカンドキャリアを受止めていくた

めの時間です。Aさんであれば、休職中の早い段階、遅くともリワークに行く前に情

報提供がなされていたら、リワークを通して徐々に受け止めていく余裕がもてたでしょ

う。

 

また「情報提供」は、セカンドキャリアに関する制度等の情報に加え、復職した場合

に想定される職場環境や仕事、就業条件等も含まれます。もしAさんが、課長職として

復職した場合に会社が期待する具体的な職務内容や、復職後に想定される職場等の負荷

に関する情報が伝えられていたら、Aさんも復職についてより慎重に考慮したかもしれ

ません。

 

但し、ここで注意しておきたいのは、“いつ”伝えるかのタイミングです。Aさんのように

メンタル不調で休職している場合、病気の回復状態を踏まえないと、情報が正しく伝わ

らず却って状況が悪化してしまう可能性もあります。理解力が回復していないために誤

解や猜疑心を生んでしまった、といったことも起こり得ます。そのため、早期より産業

医や保健師、心理師といった専門家との連携をとって、適切なタイミングを判断してい

くことをお勧めします。

セカンドキャリアの決断には相応の時間が必要になります。思わぬトラブルを招かない

ためにも、早い段階から「時間的余裕」をもって、計画的に(必要に応じて専門家と連

携をとりながら)「情報提供」することを心がけてみてください。

 

(コラボレーター  横山弓子)

 

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